令和8年(2026年)第3回政策評価・行政事業レビュー有識者会議【公開プロセス】

概要

本有識者会議の概要は、令和8年(2026年)政策評価・行政事業レビュー 開催要綱をご覧ください。

開催情報

開催日時
令和8年(2026年)6月29日(月)15時00分から17時00分まで
場所
ハイブリッド開催

議事概要

  • 1.開会
  • 2.議事
    • ①デジタルマーケットプレイス(DMP)カタログサイト
      • 1.事業説明
      • 2. 質疑・討論
      • 3. 意見取りまとめ
    • ②国家資格等情報連携・活用システム
      • 1.事業説明
      • 2. 質疑・討論
      • 3. 意見取りまとめ
  • 3.閉会

資料

関連資料

会議動画

議事録

陶山企画官: それでは、令和8年デジタル庁政策評価・行政事業レビュー公開プロセスを開催いたします。
本日の進行は、デジタル庁企画官の陶山が務めさせていただきます。
なお、本日はウェブ会議システムを用いて開催させていただいております。
まず、開会に当たりまして、森田デジタル庁戦略・組織グループ総括審議官から御挨拶させていただきます。よろしくお願いいたします。

森田総括審議官: デジタル庁戦略・組織グループ総括審議官の森田でございます。
有識者の先生の皆様方には、大変お忙しい中、御参加を賜りまして誠にありがとうございます。
本日の公開プロセスは、行政事業レビュー実施要領の選定基準等に照らしてデジタル庁において選定し、有識者の先生方からも御了解をいただきましたデジタルマーケットプレイス(DMP)カタログサイトと、国家資格等情報連携・活用システムの2事業について御議論いただきます。DMPカタログサイトは省庁・自治体によるクラウドソフトウエア(SaaS)の調達迅速化と中小企業・スタートアップを含む調達先の多様化を目的としてカタログサイトの検索を活用した調達手法、また、国家資格等情報連携・活用システムは、多くの国家資格関係事務が紙媒体を前提に運用されている現状において、マイナンバー制度の活用により各種申請手続のオンライン化や資格情報の証明、提示などのデジタル化を推進するものです。いずれも国民の方々の利便性向上や行政運営の効率化等に資する事業になってございます。
有識者の先生方には、行政事業レビューでEBPMを実践するという観点から、政策目的、目標設定、アプローチ方法が適切かなどの視点から、本事業の質を上げていくために活発な御議論を賜れればと存じます。
本日はどうぞよろしくお願いします。

陶山企画官: ありがとうございました。
それでは、本日御出席の外部有識者を御紹介させていただきます。本日の公開プロセスには、デジタル庁選任の外部有識者2名、内閣官房行政改革・効率化推進事務局選任の外部有識者3名の合計5名の外部有識者に御出席をいただいております。
最初に、本政策評価・行政事業レビュー有識者会議において座長をお願いしております、国立情報学研究所情報社会相関研究系教授、佐藤一郎委員です。

佐藤座長: お願いいたします。

陶山企画官: 佐藤委員には、座長として議論の進行、最後に御意見の取りまとめ役をお願いしております。
次に、委員の皆様方を紹介いたします。早稲田大学電子政府・自治体研究所教授、岩﨑尚子委員。

岩﨑委員: よろしくお願いいたします。

陶山企画官: 次に、慶應義塾大学大学院経営管理研究科・エーザイチェアシップ基金教授、太田康広委員。

太田委員: よろしくお願いいたします。

陶山企画官: 次に、一橋大学経済学研究科教授、佐藤主光委員。

佐藤委員: よろしくお願いいたします。

陶山企画官: 次に、株式会社かんぽ生命保険エグゼクティブ・フェロー、中空麻奈委員。

中空委員: よろしくお願いします。

陶山企画官: なお、武蔵大学経済学部経済学科教授の神林龍委員、それから兵庫県立大学情報科学研究科教授の笹嶋宗彦委員におかれましては、本日、所用のため御欠席でございます。
以上の5名の外部有識者の皆様、本日はどうぞよろしくお願いいたします。
続いて、本日の進行について御説明いたします。本日の公開プロセスでは、デジタルマーケットプレイス(DMP)カタログサイト事業と、国家資格等情報連携・活用システム事業の2つの事業を取り上げております。まず、DMPカタログサイトの事業担当者から事業の説明をさせていただきます。その後、委員の皆様から当該事業に対する忌憚のない御意見、御質問等を頂戴したいと思います。その後、議論の終了7分前程度を目安にアナウンスをさせていただきますので、各委員それぞれの最終コメントを述べていただくようにお願いいたします。その後、委員を代表しまして佐藤座長からコメントを取りまとめていただきまして、委員の皆様に御承認いただいた上で確定させていただきます。次に、国家資格等情報連携・活用システム事業につきましても同様の流れにて行わせていただきます。
会議に関してでございますけれども、ノイズ、ハウリング防止のためにマイクは通常オフ設定にしていただきまして、御発言の際には挙手、あるいはシステムの挙手ボタンを押していただきましたら座長から指名させていただきますので、その際にマイクをオンにして発言していただき、御発言が終わりましたらまたオフにお戻しいただきますようお願いいたします。
それでは、ここからは外部有識者の方々による議論となりますので、進行を佐藤座長にお願いさせていただきます。佐藤座長、どうぞよろしくお願いいたします。

佐藤座長: 座長を拝命させていただいております、国立情報学研究所の佐藤一郎でございます。早速進めさせていただきます。
まず、その前に幾つかお話をしておくことがあるのですけれども、今日は実は3回目になります。ただ、公開プロセスになったのが今回初めてですので、やや聞いていらっしゃる方からすると過去の議論が気になるかと思いますけれども、基本的に今までの議論も我々で振り返りながら、御説明に対して委員側は御質問するという流れにさせていただきます。なので、やや唐突な質問、または回答も唐突になるかもしれませんけれども、その点は御理解いただければと思っております。
それでは、今回2つの事業が対象になりますけれども、最初はデジタルマーケットプレイス(DMP)のカタログサイトに関してでございます。
それでは、準備はよろしいでしょうか。そうしましたら、担当の吉田様から御説明をいただければと思っております。よろしくお願いいたします。

担当班: ただいま御紹介にあずかりました、デジタル庁で企画官をしております、吉田と申します。私のパートでは、デジタルマーケットプレイス(DMP)カタログサイトについてということで、事業の概要等を御紹介させていただきます。
こちらの最初のページについては概要等になりますので、また委員の皆様は御確認いただければと思いますが、こちらの内容についてこの後、PowerPointを使って順に御説明させていただきます。
そもそもデジタルマーケットプレイスとは何なのかというところでございますが、こちらは省庁・自治体におけるいわゆるソフトウエア・アズ・ア・サービス(SaaS)の調達をするものです。一つは中小・スタートアップを含む調達先の多様化といったところを推進する取組として進めているところでございます。これまでの政府・自治体の調達といったところに関しましては、どちらかといえばスクラッチといった形で要は一からシステムを構築するものを調達するといったケースが多くございました。こういったものに関しましては、調達仕様書の設計でございますとか、実際の調達仕様書に対する提案といったところの負担というのが事業者・行政機関双方に非常に大きかったといったところもございますし、調達期間自体も長いといったところがございまして、どちらかというと大手ベンダーの方のほうが有利というか、参入障壁が非常に高かったといったところが課題としてございました。
一方で、現在、クラウドベースのソフトウエアといったものが普及してきている中で、実際にSaaSになりますとどういった用途で使うのか、どういった仕様なのかといったところは既に定まっているものが多くございまして、事業者の方にそういったものをカタログサイトに登録していただいて、行政機関はそれを自分たちの調達仕様に合わせて検索して選定することによって調達を迅速化できないかといったところで取組を進めてきているといったところでございます。
こちらを進めるに当たりましては、英国で同様の仕組みがございまして、こちらを参考にさせていただいているところでございます。2012年からイギリスでは同様の仕組みがスタートしておりまして、もう既に14年目を迎えている。中でも2009年時点では18社が全体の8割を占めていたといったところがある中で、登録ベンダーも9割が中小・スタートアップベンダーといった、調達先の多様化に貢献してきているといったところで、行政機関にとっても調達の迅速化につながったといったところで普及が進んできているところでございます。
こういった取組を受けまして、我々デジタル庁でも2022年度から検討を開始しておりまして、2025年度末に正式版という形でリリースを進めてきたといったところが経緯でございます。
実際のデジタルマーケットプレイスの調達対象でございますが、今、申し上げたようなクラウドソフトウエア、SaaSのライセンスと併せて実際にそれを現場に導入する際の導入支援といったところをセットで調達できるという形になってございます。調達対象外のものとしては、非業務目的のものでございますとか、ハードウエアを含むようなソフトウエアといったところは調達の対象外という形にしてございます。
下の図でございますが、このカタログサイト自体には、今、申し上げたとおりソフトウエア会社や販売会社からソフトウエア情報であったり販売サービスを登録していただいて、それを行政機関が検索できるという形になってございまして、こちらには一般利用者という形でログインなしで検索機能を使えるといったところもございますが、実際の調達・選定に当たりましてはログイン用のアカウントを作成していただいて御利用いただくという形で調達に利用していただくような仕組みになってございます。
こちらの民間サービスとのすみ分けといったところでございますけれども、実際に民間の事業者の方々が使うようなSaaSの検索のサービスといったところは民間サービスがありますし、あと、行政機関の過去の調達実績を確認するといったところについては既に民間サービスがあるところでございますけれども、行政機関に特化したSaaSの調達に関してどういったソフトウエアがあるのかという検索をするというサービスは現状ないといったところで一定の差別化を図っているところでございます。
実際のこちらを使った調達というところでございますが、事業者の方には全省庁統一資格という調達資格と、あとはGビズIDという認証の仕組みのアカウントを取得していただきまして、基本契約を結んだ上でソフトウエア・サービスを登録していただくという形になってございます。行政機関は調達の際には同様に利用規約に同意した上でユーザー登録をしていただいて、ソフトウエアの企画検討ということで調達仕様チェックシートというものに基づいて調達仕様を整理していただいた上で、その条件に合わせて検索・選定するという形になってございます。複数社が選定された場合には指名競争入札という形で、一者入札の場合の一者に選定された場合には随意契約という形で調達が可能となってございます。こういった仕組みを取ることによって、通常、一般競争入札等では公告期間等にかかるリードタイムというものを相当短縮できるという形の仕組みになってございます。
実際のDMPの提供価値とKPIといったところでございますが、大きく提供価値としては実際のソフトウエアと行政・事業者のマッチングの機会創出といったところと、あとは実際にそれを調達シーンで使っていただくことによって調達迅速化・多様化を進めていただくという価値があると考えてございます。特にマッチングのところにつきましてはこの後御説明しますが、実際にKPIとしては登録事業者数であったりソフトウエア数、あとは登録されている行政ユーザー数、あと検索件数といったところが該当するかと思います。
調達が実際にどれぐらい進んでいるかといったところについては、一つは調達実績といったところの件数でございますとか、もう一つは調達先の多様化という観点に関しましては中小・スタートアップの調達割合がどれぐらいまで広がっているかといったところがポイントになると考えてございます。
実際の昨年度末までの取組実績でございますが、登録されている事業者数としましては387、ソフトウエアとしては479が登録されています。検索の実行数としては毎週1,200ぐらいの検索がなされてございまして、先ほど申し上げた登録されている行政ユーザー数としては714ということで、400自治体程度が登録されているところでございます。
ただ、実際のデジタルマーケットプレイスを使った調達方式によって調達しているといったところに関しましては、現状まだ6件といったところになってございます。これはデジタル庁2件、自治体4件ということで、中小・スタートアップの占める割合というのは3分の2といったところになってございます。こちらの要因としましては、実際にこのデジタルマーケットプレイスの調達機能がリリースされたタイミングが既に昨年度の調達を進める期間の直前にリリースされたといったところで、既に調達先が決まっているというケースが非常に多かったといったところで限られた調達実績になってしまっているといったところになってございます。
現状の課題と対応の方向性でございますが、引き続き事業者によるソフトウエア・サービス登録数を増加させ、行政ユーザーの登録数の増加を図っていくことによってマッチングをより増やしていくというところが一つ重要と考えてございます。ただ、まさに先ほど数字で掲げたとおり、行政ユーザーによる調達実績が十分に上がっていないというところがございますので、ここに対して何らか手当てをしていくといったところが我々としても急務の課題であると認識しているところでございます。
こういったことに対応していく一つの手だてとして、我々としてはDMP利用推進の広報コンテンツの作成等も進めているところでございます。例えばデジタルマーケットプレイスのロゴを作成してこれを事業者の方々に貼っていただくことによって、実際にどういったソフトウエアがDMPで検索できるのかということの認知を自治体・行政機関に広げていくでございますとか、あとはポスター、動画等を通じて実際に利用をどのように進めていくかといったところを分かりやすく説明していくことによって、よりDMPという仕組みの理解を広げていくといったところを取組としては進めているところでございます。
まず私からの説明は以上になります。

佐藤座長: ありがとうございます。
ここでは、今御説明いただいたことに関しまして質疑を行っていきたいと思います。過去の2回の議論で幾つか論点が出ております。まずこの論点で各委員に御意見いただいて、逆にここにないことであってももちろん構いませんので、議論をいただければと思っております。
それでは、委員の方から本当に御忌憚のない御質問、御意見をいただければと思っております。よろしくお願いいたします。
佐藤委員、お願いいたします。

佐藤委員: よろしくお願いいたします。
私からまず論点の第1点目ですけれども、なかなか実績が伸びないところなのですけれども、レビューシートを見ると、これは事業が始まったのは2023年からですね。なので、レビューシートの中に入っていますけれども。

佐藤座長: 佐藤委員、1点だけいいですか。レビューシートがまだ公開プロセスの一般の方には公開されていなくて、なおかつ、数字がまだ固まっていないところがあるということなので、まずそのシートで御質問していただいてもいいのですけれども、固まっていないところは原課からここは違うとおっしゃっていただくのかな。

佐藤委員: では、それで確認なのですけれども、レビューシートの成果として2024年度と2025年度についての調達数は、最後に出てくる6件というのは2025年度ですね。目標が本当は13件だったのだけれども6件だった。2024年度は目標が5だけれども0だったということになっているので、昨年度の説明は既に補正予算で事業者が決まっていたという話もあるのですが、少なくとも2年はたっているということも考えると、ある程度去年の段階でも何らかの形で関心を持つ行政機関がもう少しあってもよかったのかなというのがただの所感なのですが、逆に登録自治体が増えているということであれば、彼らの中でむしろなぜなかなかDMPを使った形で契約が進まないのかであるとか、事業者の方々も登録している事業者もいらっしゃるので、逆に彼らに対して問合せが直接あったのか、閲覧だけではなくて実際問合せがどれくらいあったのかとか、その辺りの調査というのはされているのかということがまず第1点です。

担当班: ありがとうございます。
まず、2024年度に関しましてはそもそも調達する機能がまだリリースされていなかったといったところがございまして、実際の調達には結びついていなかったといったところがございます。
その上で、実際になぜ調達が進んでいないのかといったところに関しましては、我々としては自治体に多く利用していただきたくて、自治体にはかなり営業等をかけていたのですけれども、その中で我々として明らかになってきているところで申し上げますと、現場の職員がまだSaaSの存在自体を認識していない。これまでどちらかというとスクラッチでシステムを開発するということが中心になっていて、まずそもそもSaaSというクラウドサービスがあるのだよということの認知をしていただくことが必要なのだなというところが分かってきてございます。
もう一つは、実際に現場の職員がSaaSに理解がある場合でも、実際に調達の決裁を行うのは財政・会計部門になってございまして、こういった財政・会計部門がそもそもSaaSに対応したような調達の処理を認知していないといったケースが結構あるというところであったり、あとは自治体の会計ルールがまだDMPに対応するような形で整理されていないというところが結構導入のボトルネックになっているといったところが分かってきているところでございます。
我々としてはこういったところに対して、今後、きちんと会計ルールとしてはこのように整理していけば調達で利用できるのだよといったところについてはきちんと説明していきたいと考えてございます。
あと、後半で御質問いただいていた、実際にこのDMPを通じてどれぐらい自治体からソフトウエア会社側に問合せがあったのかといったところでございますけれども、こちらは正確にはこれぐらいあったという数字は計測できていないのですけれども、実際に自治体の方々からこのDMPを通じて知ったベンダーさんに対して問合せをかけたでありますとか、逆にベンダーさんのほうからここに載せたことによって問合せが増えたというお声というのはいただいておりますので、実際の実数としてどれぐらいあったのかといったところはお示しできないのですけれども、定性的にはそういったものが少なくともこのDMPをつくったことによって生じているといったところは把握しているところでございます。
以上になります。

佐藤委員: ありがとうございます。
この種の事業を評価するときに問題があって、一つは時間がまだそんなにたっていないということもあるので、なかなか契約件数という意味で実績が進んでいないのが認知の問題なのか、ニーズの問題なのかというのはえらい違いで、もし認知が足りないのであればそれを増やしましょうというのがある種こちらの評価というかコメントになってくるわけですね。それはもちろん営業をかけるのも含めてだと思うのですね。ただ、本当にニーズがあるのというところになるともっと根本的な問題で、例えば自治体は自治体で既に民間でいろいろとそういう事業者と契約を結んでいる場合、それは良くも悪くもベンダーロックインのケースもあり得るわけなので、システムは一回サービスを購入したらしばらくは使うので、まだそういう更新の時期になっていないだけかもしれないし、この辺りのニーズの問題なのか、認知の問題なのかということはデジタル庁としてはどれくらい考えていらっしゃいますか。

担当班: 我々としては認知の問題だと理解してございまして、このDMPの外の一般的な調達のシーンでもSaaSを調達している自治体というのはそれなりにあると認識しています。そういった中で、特にそれは先進自治体にあるわけですけれども、先進自治体ではない、まだまだ情報システムの調達が進んでいないような自治体についてはSaaSという存在自体があまり認知されていないというところでこのDMPの存在自体が認知されていない。そういった認知の課題を解決していくということが重要だと認識しております。

佐藤委員: 分かりました。取りあえずは以上です。

佐藤座長: 多分佐藤委員がおっしゃったのは、週に1,200件のアクセスがあったら認知をされている可能性があるということですね。それに対して認知の問題と原課はおっしゃいましたけれども、それだけではないのではないかという意図でお聞きになったのかなと思います。
では、時間もあるのでほかの委員もよろしくお願いいたします。
では、中空委員、お願いいたします。

中空委員: よろしくお願いします。
今、佐藤委員からもありましたけれども、ニーズがあるかということについてもう少し深掘りをさせていただきたいのですが、1,200件というのは大体見込みがどれぐらいあったうちの1,200件なのかとか、潜在的に応えてくれるであろう自治体がどれぐらいあって、そのうちの1,200件なのか、1,200件と言われても多いのか少ないのかよく分からないので、この辺の目安になるようなものを教えてくれますかというのが1点目です。
そもそもあったらいいような気がするのですけれども、ここに載っている以外のところでもともとSaaSを利用している自治体というのは、その人たちの行動はどう変わったかというのが知りたいです。つまり、それ以外のところでSaaSというのを分かっている人たちがもう別のところで対応していて、これができたからといって新たに入らないのであれば、もしかしてSaaSを知らないのにそこのもともとの認知を上げていこうという行動から起こさなくてはいけないとすると物すごく果てしなく遠いことをやっている気もするので、ターゲットになるべきと皆さんがデジタル庁として思っている人たちのSaaSに対する程度も相当割合が分かっていないと意味がないのではないかという気がするのが2つ目です。
それから3つ目としては、掲載してもらえる手数料というか、掲載料というか、あるいはここに載っていたものを使ったことによる手数料はどのようにやるのか。先ほど佐藤委員からの御質問への御回答の中で、定性的にはニーズが増えているとあったのですけれども、それはほかだと継続ができなくなってしまうわけですね。そういうことというのは資金をどうするかということについてはどう考えたらいいのか。
最後にもう一点、ここに載っている人たちは民業だと思うのですけれども、この人たちが自分のカタログを載せることによって同じようなことをもっと安い値段でやっているところがいて文句が出るということは今までにないのでしょうか。
その辺のところを4つばかり簡単に教えていただければと思います。

担当班: ありがとうございます。
まず1点目のどれぐらいの検索数が適正なのかというところだと思いますけれども、そこの部分については我々もまだ始めたばかりで、実際にこれぐらいの検索数が伸びるという明確な数値というのは現時点では持っていなかったというところが正直なところでございます。
ここについては時系列である程度追いながら、どれぐらいの数字があることが適正なのかといったところを我々としても改めて検討していきたいなと考えております。これが1点目でございます。

中空委員: 潜在的自治体数というか、いろいろな人にやってもらいたいのですよね。そのSaaSをやっている人たちといっても、母数はどれぐらいあるのですか。

担当班: それは自治体の母数。

中空委員: 自治体と、SaaSを入れたがっている人たち。

担当班: SaaSを入れたがっている人たちは、行政目的で提供しているSaaSというのがどれぐらいの事業者が提供しているのかといったところは我々も把握はしていないというところでございます。
行政機関のほうで申し上げると、中央官庁で言えば20省庁あり、自治体であれば約1,800あるところでございます。ただ、我々としてもその1,800の人に一遍に使っていただくというのはなかなか厳しいかなと思っていまして、これは2つ目の問いにもつながるところではあるのですけれども、最初は数十自治体数としても、2桁ぐらいの自治体の人にきちんと使っていってもらうといったところが直近の目標かなと思ってございます。
2つ目の問いの部分に関して申し上げると、実際にDMPを積極的に使っていきたいとおっしゃっていただいている自治体は既にSaaSを調達していただいている自治体が多いところです。そういった自治体の中で、一部実際に自分の自治体の調達ルールもこのDMPに合わせて見直していきたいというお声もいただいておりますので、そういった自治体を先ほど申し上げたとおり数十自治体ぐらいきちんとターゲットとしてつくっていくといったところが、まず最初の実績をつくっていくというところにおいては重要だと認識しているところでございます。
3つ目の手数料の部分でございますが、おっしゃるとおり当然事業者の方々にベネフィットがあれば、その分応益負担させるべきではないかという議論があるというところは認識しているのですけれども、先ほど申し上げたとおりまだ実績が十分に出ていない中でそこの部分を求めていくという形にしてしまうと、なかなか登録していただける事業者というのも十分集まらなくなるのかなと思ってございます。ですので、ここはある程度の実際の調達実績が数字として出てきたところにおいて、どのぐらいの価格で取るのが適正なのかなども含めて検討していくという形で考えてございます。
最後の4点目は、事業者からDMPの仕組みの外で調達している場合に安くなっているみたいなことで文句が出ていないかということなのですけれども、一応そういった形のものは出ていないという形で、これはデジタルマーケットプレイスの仕組み上、大体標準価格みたいなものをベンダーさんに登録していただいておりまして、行政ユーザーについてはログインするとその標準価格みたいなものが見えるような形になってございますので、かつ、そこから問合せを投げていただきますと見積りも普通にそのベンダー さんから返していただけるような形になっていますので、そこでちゃんとどれぐらいの費用感になるかという見積りは取れる機能を持っているので、その中できちんと確認して調達していただいているというところがあるというのと、そもそもまだあまり調達実績が出ていないというところもあるとは思うのですけれども、現状としてはそういった課題感や文句といったところは出ていないという状況でございます。

中空委員: でも、ベンダー間で値段が分かってしまうと、値段が収れんしていくという問題は。

担当班: そこについてはベンダー間では見えないような形です。まさにログイン機能を設けているのはそこでして、いわゆる自治体や行政職員がログインした場合にだけ標準価格が見えるという仕組みにすることによって、その標準価格を見られるのはあくまで行政職員側だけで、ベンダーさんはお互いのものは見られないような形の仕組みになってございます。

中空委員: 分かりました。ありがとうございます。

佐藤座長: ありがとうございます。
ほかに御質問はありますでしょうか。
太田委員、お願いいたします。

太田委員: それでは、これは数字はレビューシートがまだ固まっていないという話ですけれども、年間大体3億円から4億円かかっているという理解でよろしいですか。

担当班: 現状、運用費としては1.1億円という。

太田委員: 数字の3億、4億というのは。

担当班: そこは、まさに2024年度は実証版を運用していまして、並行して正式版を開発していたという期間がございまして、そこについてはちょっとコストが高くなっていて予算感が大きくなっているところでございます。
実際の運用フェーズに入っているところにおいては、運用については大体1.1億という形で。

太田委員: これはたまに改修するのでしょう。

担当班: そうですね。改修の部分は現状5000万程度です。

太田委員: 5000万円程度。そうすると、1億1000万円ぐらいずつかかりつつ、たまに何年かに一回5000万円ぐらいかかる。

担当班: 現状の予算要求としてはそうですね、運用費で大体1.1程度取って、改修費として。

太田委員: これは現在、検索の数でいくと1,200ということは、土日休みの官庁が多いことを考えると一日240件の件数ですね。これは普通に検索一個当たりの予算金額で考えると物すごく高いことになるので、これをどれぐらいまで伸ばしていかれる予定なのですか。

担当班: そこは我々としても現状こういった目標というところを持っているわけではないのですけれども、ここも登録されている事業者数と登録されている自治体ユーザー数というところが伸びてこないと、それに見合った検索数というのも出てこないかなと思ってございます。
足元で言えば、今年度だとソフトウエア数としては750ぐらい、延べユーザー数としては1,000ぐらいを目指しているところで、現状、事業者数が400ぐらいで、これを1.6倍ぐらいに伸ばしていくというところでございます。大体毎年度、1.6倍から2倍ぐらいといった幅で伸ばしていけるといいのではないかなというのが。

太田委員: では、現状、成約数が6件なのですね。金額は。

担当班: 2800万円。

太田委員: そうすると、総検索数に対して6件というのはどれぐらい検索されると1件取れる計算なのですか。

担当班: 大体1,200掛ける5で1か月だとすると、1か月6,000件ぐらい検索されているというところなので、それに12を掛けて7万2000分の6件。

太田委員: そうすると、1万件ちょっと当たりに1回成約ぐらいの感じなのですね。
 それで、あと登録者数を増やしていけば検索も増えていくというのは、登録者数がどれぐらい増えるとどれぐらい検索が増えるのでしょう。

担当班: そこは十分計算し切れていないところではあります。
この調達実績の部分というのも、どうやってこの調達実績数というのを計測しているかというと、ベンダーさんから実際に自治体からこういう調達がありましたよというのを登録していただいて、それを調達実績数としてカウントしているので。

太田委員: では、漏れている可能性もあるという。

担当班: そうですね。なので、そこは最近我々も調査している中で漏れている部分があるという可能性が見えてきているので、ここでは6件と書いているのですが。

太田委員: 過小評価されている可能性がある。

担当班: そうですね。なので、そこはより正確に取れるような工夫というのをこれからやっていこうとは思っているのですけれども、そういった数字として見ていただけるとありがたいです。

太田委員: 成功しているイギリスでは検索件数や契約件数などは分かりますか。

担当班: イギリスは仕組み自体も、我々の場合はSaaSだけなのですけれども、イギリスの場合は例えばIaaSという要はクラウドの基盤の部分も含めて調達できるという仕組みになっていて、あとは実際の改修の部分についても、ITコンサルなどに改修の委託みたいなものも検索して選べるみたいな仕組みになっているところがあって、若干アップル・ツー・アップルで比較できるような形にはなっていないのですけれども、例えばこの資料の中でも4ページにあるG-Cloudは、2018年時点の数字ではございますけれども、この中では大体2,856件が事業者登録されているという形になってございます。ただ、この数字というのは先ほど申し上げたとおりIaaS、PaaSも含めた事業者登録なので間引いて見る必要があるのと、実際にこれは2012年から始まって6年間かけてここまで伸びているといったところが実績なので、そういったものとして比較する必要があるかなというところでございます。

太田委員: イギリスと同じようなスコープにしなかったのは、何か積極的な。

担当班: 実際にIT調達をする際に、IaaSやPaaSみたいなところも含めてとか、その上に例えば委託開発してシステムを調達するとなると相当仕様が複雑になってきて、いわゆる一般競争入札と同じような調達の仕方になるのではないかといったところが問題意識としてございまして、かつ、我々としてはいきなり全調達対応をするよりは、より効果的なところで最初スタートしたほうがいいだろうということから、SaaSの調達といったところに絞ってスタートしているところでございます。

太田委員: 直接的に言うと、そのスコープを広げると開発コストがかさむという。

担当班: 開発コストも当然かかってまいりますし、一般競争入札の仕組みとどうやって違いを出すのかといったところが結構難しくなってくるかなという。

太田委員: そこはイギリスはどう解消されているのでしょう。

担当班: イギリスについては、そこは我々もイギリスがどこまでDMPにおいてIaaSや委託開発の部分を調達しているかといったところは十分見られていないところではあるのですけれども、ただ、日本の仕組みを見たときにはあまりそこの違いが出せないなといったところでSaaSに絞っているというところです。

佐藤座長: 太田先生、まだありますか。

太田委員: あと1個だけ伺おうと思っています。

佐藤座長: 分かりました。ほかのお待ちの方がいらっしゃるので。

太田委員: 分かりました。
あと1つだけなのですけれども、これはサービス開始は予定より遅れたのですか。

担当班: そうですね、実際に調達で利用する機能のリリースが若干後ろ倒しになったといったところがございます。

太田委員: 分かりました。いつ頃きちんと立ち上がって、手数料を取ってという予測をどのように立てていらっしゃるかというのを伺いたかったのですが、まだそういう段階ではない。

担当班: そうですね、まずは初期ユースケースをきちんとつくっていって、普通に利用していただけるという状態にどう持っていくかが我々としても課題かなと考えているところでございます。

太田委員: 私はここまでです。

佐藤座長: ありがとうございます。
そうしましたら、岩﨑委員、お願いいたします。

岩﨑委員: 岩﨑です。御説明どうもありがとうございました。
冒頭、佐藤座長がおっしゃっていたように、これまで2回の会議に参加させていただいていて、議論を重ねてデジタル庁様とは非常に丁寧にディスカッションを進めてきたと思っています。政策評価側としては、このサイトそのものは自治体の調達の財政負担軽減、あるいは地方創生や中小・スタートアップ対策にもなりますので、官民双方にとって政策としては有意義であると考えます。英国のケースのように財政負担の軽減の成功事例というのは引き続き日本にとっても参考になるのではないかと思っています。
現状、利用自治体も増えているようですが、まだ実績そのものが少ないので、今後、それをどう増やしていくかというところと、あと実際利用率が増えても補正予算の財源を活用した調達ですので、この辺りを自律的にどう回していくか、あと、一番大事なのは財務や会計部門等に制度の理解を浸透させていくということで、現場の職員としては利用したくても組織内のルールや理解不足で進まないケースというのは一般的に言われることですので、システムをつくるだけでなくどう促進できるかも大事ではと思っています。
広報・プロモーション費用については認知の件数や利用件数がどの程度量的に増えているかといったレビューも将来的には生かせるのではないかとも思います。ただ、繰り返しになりますけれども、自治体によっても結構温度差があるので、例えば小規模自治体や1人情シス自治体、財政部署との連携ができていないとか、多くの自治体が抱えている課題が結構ありますので、そこの課題解決に向けてのアクションのほうがより時間とコストがかかるのではないかと思います。
英国はスタートされて数年たっているわけですけれども、すぐに成果が出るというほど簡単な作業ではないものが結構あると思いますので、そのケースや教訓から学ぶことが今後の課題になってくるかという印象を持っています。
以上です。

佐藤座長: ありがとうございます。
私からまたいいですか。座長からも質問させていただきたいのですけれども、最初に佐藤委員から、検索数に対して契約に至る数が少ない、今、太田委員から、実際1万件で1回検索みたいな感じだと思うのですが、コンバージョン率で言うと0.05%ぐらいになっていて、正直に言うとBtoCは意外に低いのですけれども、BtoBにしてはすごく低いなという印象を持たざるを得ないのですけれども、それで、なかなか契約につながらない理由として、佐藤委員から認知の問題なのか、そもそもニーズがあるのかという御指摘があったのですけれども、私のような技術屋から見ると、むしろ機能がいけているのですかというところが疑問で、例えば検索をしたときに自治体の方が想定している検索結果が出てきていなければ、契約は進まないわけですよ。今回、1回目、2回目、そして今日の御説明でも、検索に対して適切に機能しているかどうかというところの議論があまりなくて、どちらかというと理由を自治体の理解不足であるとか調達の契約に求められているのですけれども、検索が適切なのかどうかというのはヒアリングすれば分かることで、そこはどのように調べられたかというのが1点目。
2点目なのですけれども、ネットの登録をできるというのは決して悪いわけではないのですけれども、やや心配なのは、登録されているSaaSがそれほど多くない状態で、ある特定のSaaSが1つだけだったとした場合には、正直言ってそこに高い値段を入れておくと相場感を上げられてしまう可能性がある。担当者はそれを見たらそれが相場なのかなと思ってしまうといった部分というのは、その懸念はしなくても大丈夫なのですかということです。

担当班: 1点目の検索が有効に働いているのかというところに関しましては、ここも現状では定性的な話にはなりますけれども、一部自治体からヒアリングしている中では、我々の実際に検索しているデータはこちらで見られる中で、どういったものが検索されているかみたいなことを見ている中では結構ばらつきも生じていて、それなりに実際の検索結果の中で求めているものがヒットしているというところはあるのではないかなと考えています。
ただ、そこはちゃんと検証し切れていないところではございますので、今後、改めてそこの検索機能というところは見ていきたいと思います。
2点目の価格の部分が本当に最後の一者に絞られたときに適正な価格なのかといったところに関しましては、実際に契約する際には最後、改めてその標準価格で契約するということではなくて。

佐藤座長: ではなくて、契約するかしないかは別にして、それを見たことによって相場感をつくってしまうのではないですかという質問なのですよ。そこに高い値段を入れてあれば、その分野はその値段なのかなと思ってしまうので、ある程度競争が成立している状況において価格を入れることはいいと思うのですけれども、そうでない場合には逆の方向に行く可能性もあるということで御指摘をしています。

担当班: そこについては、例えば1者しかない場合であれば、結局SaaSで調達するのか、スクラッチで調達するのかということに基本的には選択肢がなってくるのではないか。そうなったときに、ベンダーから見積りを取って本当にどちらが高いのかということが比較できれば、それが本当に適正な標準価格なのかということは検証できるのではないかなと思いますが、ただ、結局DMPだけを信じて調達するといったケースにおいて複数の競合するソフトウエアがない場合においては、そういった心証を形成するというケースはあると思いますので、そういった状況がどれぐらいあるのかといったことも今後、検証しながら進めたいと考えております。

佐藤座長: ありがとうございます。
どうぞ。

太田委員: これは普通に数字を伺っていると現状大失敗に聞こえるのですけれども、毎年1億1000万円ずつかかるわけですね。これは例えば来年度から急激に伸びて大成功に変わるという見込みを信じてここで進めていくことになるのだと思うのですが、撤退ラインというのは考えていらっしゃいますか。この一日240件の検索数が数倍程度に増えた状況で、年間2800万円の契約締結があったと。そのうちの0.何%かがこのDMPの件だと数えるとして、これが1億1000万では全然割に合わないですね。
だから、今後何年間にこれぐらいに達しなかったらこれは打切りだというラインは決めていただかないと、なかなか国民に向けての説明責任を果たせないのではないかと思うのですけれども、それについていかがでしょう。

担当班: そこについては、ここが撤退ラインだといったところは決められていないというのが現状ではございます。
2つ方向があると思ってございまして、一つはそもそも運用費が1.1億といったところが適正なのかの見直しというところも一つ必要なのかなと思っておりますので、そちらをいかに低減していくかといったところも併せて検討したいと考えてございます。
もう一つは当然実績をどうやって増やしていくかといったところでございます。ここについては先ほども申し上げたとおり、より使っていただいているユーザーというところをもうちょっと特定して、どれぐらいの件数増やしていけるのかといったところを我々としてももうちょっと精緻に検証していく必要があるのかなと考えておりますので、それらを整理した上で撤退ラインも整理していくということです。

太田委員: 成約した金額のうち、どれぐらいがこのDMPの寄与によるものだとお考えですか。現状は2800万円ですね。

担当班: その外という。

太田委員: 要するにこれがなかったとしたらもっと割高に調達されていたとか、あるいはそもそも見つけられなくて地方自治体の方々の利便性が下がったとか、公共工事などの便益分析をするときのベネフィットをどのようにカウントされていて、そのベネフィットに対してこれだけのコストだったらやる価値があるという判定ができないと、撤退の判断もできないのではないかと思うのですが。

担当班: 一つは、そこはスクラッチで開発したものを調達したときのコストと、ここのSaaSで調達した場合のコストという差がどれぐらいなのかといったところが一つあるかなとは思ってございます。
これは一般的に企業のホームページなどで宣伝されているレベルの話ではございますけれども、大体SaaSでやったほうがコストとしては6割ぐらい下がるというところがありますので、それを2800万円に加算して掛けたときにどれぐらいのコストを浮かせられているのかみたいなことを計算すると、それは一つの評価指標になるかなと思ってございます。

太田委員: それがある程度まで行けば、手数料を回収して独り立ちできるということですね。それだけコスト削減できていれば、それより安ければ使うはずですから独り立ちできると思いますけれども、それは例えば何年後ですか。7年後、8年後に単年度黒字にしますみたいな感じだと最低限のラインだと思うのですけれども。

担当班: 我々としては5年ぐらいは腰を据えてこれを進めていかないと、なかなか実績は上がってこないのではないかなと思っていますので、そういったラインを考えながらどれぐらいの調達実績を増やしていけるか。それが例えば先ほど申し上げたとおりスクラッチ開発ではなくて調達したということでベネフィットがどれぐらい出るのかといったところを評価しながら検討を進めていきたいと思います。

佐藤座長: 太田委員、ちょっと時間の都合が。

太田委員: 分かりました。

陶山企画官: 申し訳ございません。御議論の途中ではございますけれども、そろそろ委員の皆様におかれましては、質疑や議論を踏まえまして最終的な御意見を頂戴したいと思っております。各委員から順番に簡潔にコメントをいただきまして、佐藤座長のほうで取りまとめいただければと思っております。順番でございますけれども、恐縮ですが50音順でお願いできればと存じます。岩﨑委員、太田委員、それから佐藤主光委員、中空委員の順番で最終意見を述べていただければと存じます。よろしくお願いいたします。
まず、岩﨑委員からよろしいですか。

岩﨑委員: 岩﨑です。
繰り返しになりますけれども、私はこの事業を通してどれだけ財政に貢献できたかというところが大事だと思いますので、今の時点では普及させていくというところがそれに最終的にはつながっていくのかなと思います。その普及にかかるコストについてもしっかりと検討を進めていただきたいと思います。
以上です。

陶山企画官: ありがとうございます。
それでは、太田委員、よろしくお願いします。

太田委員: 私からは、費用便益分析を徹底的にやっていただいて、どれぐらいで損益分岐点というか、単年度で採算が回るようになるのかという見込みの計画を立てた上で、撤退ラインを明らかにしていただきたいと思います。
以上です。

陶山企画官: ありがとうございます。
それでは、佐藤主光委員、よろしくお願いいたします。

佐藤委員: 問題は、これは本当に認知の問題か、ニーズの問題かというのをもう少し検証する必要性があって、まず第1に確認されたほうがいいなと思うのは、これに競合する民間事業者は本当にいないのかということで、実際民間だって営業をかけているはずですね。なので、このうちデジタルマーケットプレイスに代わるような民間の競合事業者、あるいはサービスは本当にないのかということだけは確認されたほうがいいかなというのと、さっき結構な数の検索はあるということだったのですけれども、何を検索しているのかというのが気になって、その検索している人たちが一体何を見ているのかなというのはもう少し見たほうがいいのかなという気はします。例えば単に何か入札をかけるときに、まず参照価格というか相場感を確認したいだけで検索しているのであれば、初めから利用するつもりはないはずなのですよ。どんなサービス提供があるのかなということを見ようと思うのであれば、うまくマッチングすれば契約につながるはずなので、検索までは行っているとしたときに彼らのニーズはどこにあるのかというところは見られたほうがいいかと思います。
先ほど太田委員もおっしゃったとおり、まずはもう少し様子を見ないといけないねという気持ちは分かるのですけれども、ただ、どこかで時間を区切って成果を出す期限をある程度定めたほうが、私もずるずる続けるよりはよろしいのかなと思いました。
以上です。

陶山企画官: 中空委員、よろしくお願いいたします。

中空委員: ありがとうございます。
基本的には皆さんと同じ意見なのですけれども、デジタル庁だし、SaaSも日本で使わなくてはねというお題目があるというのは理解します。ただ、この事業が大事かどうかということを言うときに、あまりにもトラックデータ、トラックレコードがなさ過ぎて判断しかねるというのが正直なところです。
それから、メリットがどれぐらいあるのかということも完全には理解できなかったというのが正直なところです。御説明の中で定性が多かった、定性のお話しかないよねということも実際としてあるので、定性の中で言うのであれば、例えば実際にここに載せてきた事業者やそれを使った自治体の人たちの生の声が聞けたらもう少し理解が進んだかなという気はしています。
なので、データを残すということと、それからうまくいかなかった場合の退出ラインを決める、それからうまくいくために無理やり例えばどれだけ広報しなくてはいけないのかと考えたら、それもそれで本当にB/Cなのかということもあるので、私としてはどれだけデータを残すか、定性しかないのであればどれだけ本当に役立っていると見せられるか、その辺は少し努力が必要だったかなとは感じました。
以上です。

佐藤座長: ありがとうございます。
それでは、委員の皆様の御意見を踏まえまして、私のほうで取りまとめをさせていただきます。
想定される論点は4つを挙げさせていただいたところですけれども、1つ目が、現在の調達実績が必ずしも十分でない理由の分析と、実績を伸ばす方策というところです。ここに関しましては佐藤委員から、または中空委員から、そもそもこの数字が妥当なのかどうかというところで、相場感がないところなので、相場感として英国の事例との対比というところがあったのですけれども、なかなか英国の事例の対比というのもできないというところだったと思います。ただ、相場感がないから相場をつくれませんというか、数字がつくれませんというものでもないので、そこは引き続き努力をしていただいたほうがいいと思っております。
それと、契約には至らない理由として幾つか指摘がございました。佐藤委員から、認知とニーズで2つのどちらなのかという問題があって、私からも申し上げましたけれども、週1,200件の検索というのは実は認知が十分かもしれなくて、あと、SaaSの認知が低いというのもありましたけれども、SaaSを分かっている自治体で使ってくれればいいわけで、認知だけが原因ではないような気がしていて、一つは佐藤委員から御指摘があったようにそもそもニーズがあるのかという問題がありますし、あとは私から申し上げましたけれども、技術的にコアは検索なのですけれども、検索が妥当なのかというところはあまり調べられていないというのは良くはないので、今後、調べていただいたほうがいいのかなというところでございます。
あと、行政システム全体におけるDMPの利用目標とKPIというところです。ここのところは1回目、2回目の議論で検索数よりも契約数を見てほしいということを我々のほうでお願いをしていて、それは引き続き今回も申し上げるということと、費用に関して言うと、それなりにお金がかかっているということもあるので、この事業を継続するかどうかを考えたほうがいい。その上での数値目標が必要だということを太田委員と佐藤委員からいただいたと思います。なので、いつまでにという時期の問題と、どのぐらいを継続するかしないかの数値目標は出していただいたほうがいいと思うのですが、それはこれから人事異動などで人が替わられたときにどう見ても実績が上がらないものを続けるというのはその担当課の人が不幸なので、そこは目標を作っていただいたほうがいいのかなという気がしています。
あとは、民間の同種サービスとのすみ分けというところです。ここも民間も類似したサービスはあるわけで、競合するかしないかというところ。佐藤委員と中空委員からお話があったと思うのですけれども、そこはよく見ていって考えていただいたほうがいいのかなと思っています。極端なことを言うと、民間のSaaSというのを一部機能改善すれば自治体に使えるのだったら、そのほうが安く上がるということもあり得るわけで、そこも含めて考えていただきたいということと、システムの利用料負担の在り方というところも、これは太田委員などからございましたけれども、費用がかかるのであればそれを負担するということも、今回の継続性の判断の一つとしてどのぐらいで利用料を取るのかという時期と値段の考え方というものも早い段階で決めていただいたほうがいいのかなと思っています。
あともう一つの論点として岩﨑委員から、基本的に財政削減に貢献するというところが大切だというところがありました。現状ではまずはこのサービスを広げるということが求められるのですぐにというわけではないのですけれども、ある種のKPIの議論になるかもしれませんけれども、どのぐらい削減効果があるのか、中空委員だったか、ちょっと失念していますけれども、使えるサービスがあるのかないのかというところも含めて、自治体にちゃんと寄与するというところも含めて、システムのこれを続けることによる財政削減の効果であったり、自治体に対する貢献というところは見ていただきたいなと思います。
あと、私から見てもやや御回答に定性的なところが多くて、これは中空委員から御指摘いただきましたけれども、どこかのタイミングで自治体の担当者だったり、SaaSの事業者さんのコメントなどを提示していかないと、現状の数字だけ見ると正直言って皆さんネガティブな印象を持つので、そこは工夫していただいたほうがいいのかなと思っております。
大体ざっと今の意見を記憶しながら言ったところもあるのですけれども、抜けていたら言ってください。以上です。大丈夫でしょうか。
それでは、後でメールなどでいただいても結構ですので、取りまとめはここまでとさせていただきます。
そうしましたら、次の案件に移らせていただきます。デジタルマーケットプレイスの件に関しましては、担当の方、御説明いただいてありがとうございました。
それでは次に、国家資格等情報連携・活用システム事業に関する議論に移らせていただきます。最初に本事業の事業担当から事業の説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

担当班: よろしくお願いいたします。
デジタル庁国民向けサービスグループの国家資格デジタル化の担当で企画官をしております、石切山と申します。よろしくお願いいたします。
それでは、資料を投影させていただいてございますので、これに基づきまして御説明をさせていただきたいと思います。
最初のページは概要等をまとめているものでございますので、このページというよりも2ページ以降の概要等でお示しをさせていただきたいと思います。本資格に関しましては、マイナンバー制度を活用いたしまして各種申請手続のオンライン化、国家資格の証明・提示などのデジタル化の推進を目的としてございます。
次のページでデジタル化の概要として、このシステムの概要を示してございます。本来、現行は紙媒体を前提にして運用されておりました多くの国家資格関係の事務に関しまして、マイナンバー制度を活用するということ、また、各種申請手続のオンライン化、資格情報連携のデジタル化といったところを進めていこうというものでございます。
概要図を下につけさせていただいてございますけれども、概要図と併せて水色の四角で施策1、2、3と書かせていただいているところがポイントになろうかと思います。資格保有者におかれましては、マイナンバーカードを活用していただいてこのシステムを活用していただくわけでございますけれども、まずシステムの利用に当たりまして、マイナポータルにオンライン申請の実現ということで施策1としてございますけれども、マイナポータル、また、マイナンバーカードを介した公的個人認証といったところを活用いたしまして、申請手続のデジタル化・オンライン化、当然ながら厳格な本人確認等もこのJPKIを活用してやっていくということでございます。
また、施策2になります。データ連携の部分でございまして、こちらは住基ネットや戸籍等のシステムと連携することによりまして、これまでこの手続を紙ベースでやる中で様々求められておりました添付書類を省略すること、また、これはマイナンバー連携することでその省略はもちろんですけれども、登録されている真正・正確な情報と連携できるということで、こちらをマイナンバーを介して行っていくというものでございます。
そしてまた、施策3としてございますけれども、資格情報提示等のデジタル化。後に事例も見ていただきたいと思いますが、マイナポータルAPI等を活用することで、これまで紙の資格証といったものを中心に運用していたところを、スマホ等に資格情報を表示して、それを提示できるようにする。また、自身の資格情報をこのマイナポータルAPIを通じて、これも後ほど補足させていただきますけれども、提供することができる。こういったものをシステム全体として目指していくことで、今まで紙ベースでやっていたところを全体的にオンライン化・デジタル化といった形で連携なりオンライン申請なりというものを進めていくことで活用しやすくするというものでございます。
次のページにこのシステムの利用開始スケジュールということでまとめさせていただいてございます。これまで順次拡大してきたところでございますけれども、次のページに最新のものをつけさせていただいているので、こちらで御説明させていただきます。令和8年6月、前回以降公表させていただいた資料でございますけれども、少し年度で区切らせていただいて整理をさせていただいてございます。一番左になりますけれども、令和7年度までで開始済みということで、現在21資格というところでございますけれども、介護福祉士以下21の資格でこのシステムの利用が開始されているということでございます。税・社会保障に係る資格を中心に調整を進めてきて、まずはこの21資格から始めているところでございます。
今後の見通しでございますけれども、「開始予定」としているところ、まず今年度中、この真ん中のところになりますけれども、医師、教員といったところをはじめといたしまして28資格、この辺りを今年度中に利用開始というところで予定してございますので、着々と進めてまいりたいと考えているところでございます。また、令和9年度以降になりますけれども、残り81資格ということで書かせていただいてございます。1級建築士、以下様々な資格、ほかとしてございますけれども、こちらにつきましても順次利用拡大に努めてまいりたいと考えているところでございます。まずは現時点でまだ21資格というところでございましたけれども、これを順次しっかり利用拡大をしていくというところが目下必要な取組かなと考えているところでございます。
次のページ以降に、これまでのこの会議の中で委員の皆様からいただいた主な御意見等をまとめさせていただいてございます。概要といたしましては、1つ目、申請一件当たりのコストがどれくらい下がるのかというところ。21資格ということで申し上げましたけれども、全体的には対象資格や申請件数でこの利用が拡大していくことによって一件当たりのコストは低減していくことを見込んでございますけれども、現時点ではなかなか正確なところまで推計するのは難しいかなと考えているところでございます。ただ、既存システムの廃止でございますとか、窓口業務の軽減、申請者の負担軽減といったところでのコスト削減も見込まれることから、この取組に関しましては単なるコスト投下ではなく明確な費用対効果を有する取組ではないかなと考えているところでございます。
また、利用のシーンにも関連するところといたしまして、次のページの2分の2のほうでございます。この中でも受益者が誰を指すのかという議論の中で御指摘をいろいろいただいているところでございます。先ほど見ていただきましたシステムの概要で、直接的には資格を保有している者の申請でありますとか、それを管理している団体の資格管理者に、各申請を行ったりその管理を行ったりというところが、先ほどの概要図を中心に見ていただきますと直接的なこのシステムの想定されるところではございますけれども、実際にこれが活用されることでより広く国民の皆様にも裨益するではないかなと考えているところでございます。
一点、次の7ページ目になりますけれども、このデジタル資格者証は単に申請が簡単になる、管理が確実にできるだけではなくて、先ほどスマホの中で見ていただけるということを申し上げましたけれども、実際にデジタル資格者証の改ざん防止機能を用いて偽の資格者によるなりすましといったところ、種々犯罪も報告されているところでございますけれども、こういったことを防止することができる、犯罪の抑止力の強化につながるというところでございます。実際にデジタル資格者証には、このイメージ図左のほうにありますとおりQRコードが埋め込まれてございます。こちらをスマートフォンで読み取っていただきますと、この検証用のサイトで実際にこの資格が有効なのかどうかということをしっかり確認できるという仕組みになってございます。
例えば次のページにございますとおり、これまでの逮捕事例などでも、教員免許を失効しているにもかかわらずチェックをすり抜けてこういった犯罪につながってしまった、また、下のほうにございますけれども、医師免許などに関しましては無資格者による資格者証の偽造というところも経て犯罪につながるような事例があったというところが報告されているところでございます。また、市による美容師免許による無資格行為への注意喚起というところを右側に載せさせていただいてございますけれども、こういった無資格なり本来やってはいけない行為を行うというところについて、このデジタル資格者証を活用してしっかり資格確認ができるということで、信頼して円滑にこの制度全体を運用できるということと、しっかりと裏づけのある確認が取れる資格制度運用の中で、それによってサービスを受ける国民の皆様にも受益が及ぶのではないかと考えているところでございます。
また、具体的な利用場面として、次のところに載せてございます。先ほど直接の利用者が資格保有者、または資格管理者と申し上げましたけれども、資格保有者に関しましてもただ単に申請の段でそれが簡単になる、また、省力化されるというだけではなくて、一部日々の業務にもしっかりこれを活用していけるというものでございます。例えばこちらに例として載せさせていただいてございますが、社会保険労務士におきましては、日々業務を行う中で労務士商標の提出でありますとか、その提出代行に係る証明書といったものを紙で求められているところがございましたけれども、実際このポータルを通じてデジタル資格者証を活用いただくことで、こういった日々の業務負担も軽減するという運用も行われてございます。
また、最後でございますけれども、民間企業への保有資格情報の提供という活用の仕方についても御紹介させていただきます。先ほど冒頭見ていただいた概要図の一番下のところに丸をつけているだけではございますけれども、マイナポータルAPI等を通じまして、例えば自身が持っている資格の情報、自分が有資格者であるということを人材プラットフォーム事業者でありますとか、雇入先の企業様といった民間企業へ、確実な資格保有者であるよということを提供できるといったことがございまして、これによって円滑な就業であるとか、活躍の後押しをすることができる。それによってサービスを受ける国民の皆様に裨益するのではないかと考えておるところでございます。
駆け足になり恐縮でございますけれども、国家資格等情報連携・活用システムに関しましては、概要、活用状況等は以上でございます。よろしくお願いいたします。

佐藤座長: ありがとうございます。
それでは、議論に移らせていただきます。先ほどと同様に1回目、2回目で指摘されたことも含めて委員の方から御質問、御意見をいただければと思います。論点として今提示されています4つの論点に従っていても結構ですし、これ以外でも構いませんので、御意見をいただければと思っております。よろしくお願いいたします。
では、太田委員、お願いします。

太田委員: まず事実関係の確認をお願いしたいのですけれども、これはレビューシートで言うと毎年大体30億円から40億円かかるという理解でよろしいでしょうか。これはおおむね何に使われているのか。

担当班: レビューシートを見ていただきまして、2ページ目に大きく分類といたしましては開発・整備関係と運用保守というところで分けて書かせていただいてございまして、これが今、大体開発・整備の関係では30億、20億というところ、また、運用保守関連で10億前後というところで計上が始まった年より計上させていただいているところでございます。なので、新規で対象資格が拡大していきますと、それに対応してこちらの新規の対応ということで開発・整備関連ということがかかってくるのと、また、実際にシステムの運用というところでの運用保守経費というところで下段の10億円前後というところが生じているという状況でございます。

太田委員: システム改修がなくても維持するのに10億円ずつかかり、資格を増やすことによって新規開発コストが20億とか30億とか年によってかかるという。

担当班: そうですね。

太田委員: 20億、30億の開発コストがかかるものは、資格を持っている人の人数に比例するという感じですか。数が増えてもあまり変わらないのですか。

担当班: 御指摘のとおりでして、人数というよりはその資格の業務の特性であるとか、免許を発行するに当たっての業務の運用といったところのオペレーションが、こういうものになりますとどうしてもそれ用の改修というところで改修規模が大きくなってしまうというところがございますので、一律に保有者数に比例するところでは。

太田委員: ではない。ほかのシステムと比べてこれぐらいは妥当なのですか。ぱっと聞くと数十億円というのはすごい金額だと思うのですけれども。

担当班: ありがとうございます。
こちらは、現状の国家資格のほとんどの資格においてはまだオンライン申請そのものに対応できていないところで、今、例に挙げさせていただいております120、130と言われる資格は、個別にシステムを調達するよりもデジタル庁で共通の箱をつくってこれでしっかりと対応するというところで、ほかの資格はほかで対応するのですけれども、我々のほうだと共通というところで対応しますので、費用対効果という意味ではこちらのほうが効率的に実装できるのではないかと考えています。

太田委員: それは全くおっしゃるとおりでして、まとめたほうが絶対にいいと思うのですけれども、それでもそんなにかかるものですか。

担当班: そうです。現状ですとマイナンバーの情報連携の仕組みやオンライン機能、あとはキャッシュレスの機能など、これらのものを我々のほうで共通的な仕組みとして具備している関係で、どうしても一定のコストがかかってしまっているというところが原因かと思います。

太田委員: もちろん紙ベースでやるよりは随分安く上がるだろうと思うのですが、紙ベースでやった場合のコストの概算ということは計算されていますか。現状幾らかかっているものがこれによってこれだけ下がる、もしくは個別の資格ごとにやったらこんなにかかるけれども、統一することでこれだけ削減できるという。

担当班: 仮に今、想定している全資格が個別でこのシステムをつくった場合と、我々が今想定している基盤としてのシステムをつくった場合で比べますと、個別システムの相場とこれを一定推計いたしますと、全体ですと整備コストとしては1000億円程度違ってくるのではないかというところを見込んでいるところでございます。

太田委員: ありがとうございました。

佐藤座長: ありがとうございます。
今の太田委員の質問は、共通基盤をつくったところで付随する文書などが結構資格によって違うわけですね。だから、太田委員が今の御質問に至った経緯は、共通基盤の範囲が書かれていないのでどのぐらいの資格が収容できるのかどうか分からないし、今おっしゃられたコストのモデルに関しても、申請件数がよく分からない。申請件数ごとに恐らくコストがかかるけれども、申請件数が実は提示されていない状態でコストモデルを出されても合わないという意図だったのではないですか。

太田委員: そこまで深く考えていなかったですが、結局何に比例してコストがかかって、そのための開発費用がどうして数十億円にもなってしまうのかというのが分かるようになっていないなという素朴な質問でした。

佐藤座長: ありがとうございます。
それでは、佐藤委員、お願いいたします。

佐藤委員: 最初に1点、質問みたいになってしまうのですが、1つ目は、さっきの話題の教員免許は全部都道府県が出しているものなので、都道府県は資料を見ると注の3というので小さく一部の都道府県によるオンライン・デジタル化を開始するという形になっているのですね。なので、これは今、都道府県で実際どれくらい普及していると思っていいですか。

担当班: 都道府県につきましてはまだ今後順次参画という形になっておりまして、それといいますのも御認識のとおりで、都道府県独自の計画といいますか、それぞれで対応している形になりますので、国であれば各省庁だけなのですけれども、47都道府県それぞれで進めておりますので、我々も働きかけや導入に向けた調整というのはこの場合、各都道府県様と調整の上で利用いただくというところで準じております。

佐藤委員: ただの相場感が知りたいだけで、今、参加している都道府県というのは東京みたいな大都市圏なのか、あるいは北海道のような地方圏だと思っていいのか。

担当班: 個別の調整状況を一つ一つお伝えはできないものの、感触としては東京に限らず意外と北のほうから南のほうまで調整している都道府県様も。

佐藤委員: ありがとうございます。
あと、長期アウトカムのところです。これはレビューシートなのですけれども、長期アウトカムが要するに国家資格等手続に係るオンライン申請の普及促進で、成果指標が利用件数である。それは分かるのですが、どれくらい実際申請があるのかなというのはオンラインと紙の合計で見てということだと思うのですけれども、それの1割程度を目標としているということは、言い方を変えると9割はまだ紙ベースということになると思うのですけれども、この1割というのは、それでも件数としてはもちろん出てくる数字は大きいのですけれども、全体の申請の1割をこれでやるということは残りの9割は紙という理解でいいのか、それとも個別のオンラインの仕組みを使うという理解でいいのか。それにしても目標として低いのではないかと思ったのですけれども。
担当班: 目標値の立て方につきましては確かに1割というところで、御質問のありました9割のほうには個別でオンライン申請をしているものも含まれますし、都道府県様などは特にですね。あと、紙のものも含まれます。1割というのは、担当としては目標値は現状はそちらで置かせていただいています。
担当班: 一応1割が目標というよりも、今現在の令和7年度時点の業務量調査というか、その中で1割程度ということをベースにそこから推計しているという意味での記載となります。
佐藤委員: 分かりました。だとすると、今後把握しなくてはいけないのはそれぞれの資格ごとに何%ぐらいこれが使われているか。つまり、医師であれ、看護師であれ、あるいは介護福祉士や教員であれ、申請の母数に対して何%使われているかを見たほうが、どこの資格でニーズがあってどこの資格でニーズがないのか進んでいないのかが分かると思うので、この辺りはトータルで見てしまうといろいろなものが玉石混交になると思いますので、そこは見られたほうがいいかなと思いました。最後はコメントです。
最後に、行政事業レビューなのでいつもこれを聞かないといけないのですけれども、さっき値段が10億円のランニングコストは高いのではないかと太田先生から御指摘があったのですが、これは一者応札なのですね。NTTデータも一者応札だし、アクセンチュアも一者応札だし、みずほさんもなぜか一者応札ですね。しかも落札率が100%なので、さっきの10億円の話に戻ってしまいますけれども、あと開発費に戻ってしまうのですけれども、どれくらいこの費用が妥当だと思っていいのかどうか。競争性がないのではないかというのが素直な反応になると思うのですけれども。

担当班: ありがとうございます。
一者応札であるところにつきましてはやはりこれまでそうだったところで、今年度、我々も非常にこれを課題に考えておりまして、コストを下げる観点で競争性をいかに確保するかというところで、昨年度まで候補となる事業者さんにお声がけをして参画を募ってございました。今年度につきましてはその結果もありまして複数社から応募がありまして、その結果、落札額も下がってございます。やはり御指摘のとおり、まさに競争性の確保の重要性というところはそのとおりだったと思っておりますので、今回、多少価格は下げられたところなのですけれども、これをちゃんと継続していけるように、引き続き事業者の参画については取り組んでまいりたいと考えております。

佐藤委員: それはシステム開発はNTTデータがやったとして、ランニングのところをほかの会社がやるというイメージなのですか。

担当班: 運用のほうも開発のほうもどちらも複数の事業者さんから参画をいただいて、競争性を確保しています。

佐藤委員: 開発のほうも含めて。

担当班: おっしゃるとおりでございます。

佐藤委員: 分かりました。ありがとうございます。

佐藤座長: では、中空委員、お願いいたします。

中空委員: ありがとうございます。
御説明ありがとうございました。ごめんなさい、私が聞き逃したのだと思いますけれども、御説明の3ページと4ページは何が違うのでしたか。スケジュールとかが入っている。

担当班: これはこれまでも御説明の中で令和7年度中までで21資格ということを申し上げてきたのですけれども、今般、期間の区切り方を少し整理させていただいて、暦年で区切っているところなどもありましたので。

中空委員: でも、130と140で若干違っているのですけれども、そういうものはなぜだろうと若干思いました。大きな話題ではないのですが。
2つ目のポイントとしてなのですが、これは国家資格は全部で幾つあるのですかというのが2つ目で、なぜかというと、どれぐらい広がるかということをこれから考えたとき、幾つ増えるのだろうと普通に思ったからです。
3つ目としては、と言いながら、医者や教員みたいにきっと数が多いだろうと思うものと、そうではなさそうだなと思うものが結構あって、それが玉石混交なのかもしれないのですが、結局人数が多いと本当かどうか調べなくてはいけないことが多くなるような気がしていて、そうすると、国民側はこの資格を持っていなくてそれを見たい人からの必要性というのはそちらのほうが増えるのだと思います。必要ではないものも増やしていくことにどれぐらいお金をかけるのかということについても、軽重というのはあるのでしょうか、ないのでしょうかというところです。あるような気もするけれども、国家資格だから全部あるのが当然なのか、必要な人が多いのでこちらを重点的に先にやるのが真っ当なのか、どちらも正しいとは思うのですけれども、私はそれはどちらかというのを決めたほうがよいような気がします。
全部あるのが望ましいし、私ももうちょっとマイナンバーカードにどんどん登録できる楽なシステムなのではないかと勝手に思っていたのですが、お金がかかるのであれば、そうなると必要な人、チェックをしたいこととか、お互いに双方に必要なものからやったほうがよいような気がしていて、そうするとこの順番というのはどうして生じたかなと思っているのです。これはできるところからやったということなのでしょうか、それともニーズに応じてやったのでしょうかということもぜひ考えなくてはいけないかなと思ったので、全体量と、必要性と、国民の中での割合とか、その辺も知りたいと思いました。何十人かやっているものも一資格は一資格なのだけれども、何万人も何十万人もいるもののほうから先に手をつけるというのが普通なのかなと思ったので御質問させていただきたいと思います。
あとの質問は前回答えていただいているので、私はこの程度にしたいと思います。ありがとうございます。

担当班: ありがとうございます。
国家資格なのですけれども、総数としては300から400程度、すみません、正確な数字がなくて恐縮です。

中空委員: これはどこが管轄なのですか。管轄は、ばらけているからないのですか。

担当班: そうです、各省庁。

中空委員: 各省庁が持っているから。なるほど。

担当班: 必要性ということで、先ほど21資格からということで申し上げまして、まず税と社会保障に係る資格といったところから拡大を進めてきているところでございまして、これはマイナンバーカードが必要になりますので法改正も伴いながらやっていくことになるので、次にどういったところをやっていくかということは確かにニーズの高いところや必要性の高いところをよくよく検討しながらやっていかなければいけないのかなと思ってございます。
そういった中で、今、令和9年度以降というところで決めてございます81資格まで、ここに立ち上げたものに関しては今、法改正も手当てをいたしまして、ここまでは導入を目指してやっているところでございますので、この資格の中で特に軽重をつけているということはないのかなと思っているのですけれども、ただ、先ほどの御質問にも通じるところで、やはりニーズでありますとか、実際の使われ方といったところの今後の把握というのもしっかり努めていかなければいけないところであるとは思っておりますので、ほかにも通ずる課題としてその辺りはしっかり認識をしていきたいと思っております。

中空委員: ありがとうございます。
できれば何人ぐらいが有資格者なのかという括弧書きの人数が分かるとこちらも分かりやすくていいなと思うので、できることがあったらやっていただければと思います。よろしくお願いします。

佐藤座長: 岩崎委員、お願いいたします。

岩﨑委員: 御説明ありがとうございます。岩﨑です。
これまでも議論をさせていただいた上で、政策上は納得感があるのですけれども、利用料の負担について、もしお考えがあれば伺いたいと思います。今後も人口減少や高齢化・少子化が進んでいくわけで、例えば若年層世代は今後、2040年に35%減少するとか、あるいは労働人口が減っていけばこの辺りの人材が取得する資格も減っていく。一方で、高齢化が進めば医療・介護など増えていく資格もありますので、資格ごとに増減差が今後出てくるのかなと。それによって国家資格情報連携の価値というのは資格の種類によっても変動してくるかと思います。
この辺りの間接的な受益について将来的にどう定量化させていくかというところも大事なのかと思っていますが、もし何か今の時点でお考えがあれば伺えればと思います。よろしくお願いします。

担当班: ありがとうございます。
利用料などの中で例えばニーズであるとか、先ほども議論のありました受益の範囲がどこまでなのかといったこともしっかり踏まえて検討をしていく必要があるのかなと考えてございます。
先ほど御質問の中で、この基盤という形であれば個別に整備するよりも格段に低コストに実現できるという見通しを持っていると申し上げたところでございます。また、今は21資格ですけれども、今後少しでもさらに拡大導入してこのメリットを享受できる方々を多くしていけるようにというのは引き続き調整していく必要があるかなと考えてございます。今は21資格ですけれども、まずはその利用拡大に努めていく。
そうした中で、先ほど御指摘もありましたシステム利用料の負担の在り方でございますけれども、利用拡大フェーズに努めていくという中でいろいろ考え方はあるかと思いますけれども、現時点でいきなり利用料を設定するというのは、なかなか利用拡大という現時点のフェーズも踏まえると早期導入を阻害するのではないかということも併せて考える必要があるのかなと考えてはございますけれども、今後検討していくに当たりましては、今、実際に国家資格ごとに様々利用者やニーズも異なるのではないかという御指摘もありましたけれども、登録者数や利用頻度というのも一律ではないのではないかというところもあるかと思います。システムを利用するにしても、全部の機能を使うのか、一部の機能を使うのかというところも実際に御利用いただく資格団体ごとに利用実態が異なってくるだろうかということと、利用のボリュームというか頻度もそれぞれ今後搭載いただく資格によって違ってこようかなと、そこは一様ではないのかなと思ってございます。
なので、そういった利用実態等もよくよく今後見ていきながら、実際仮にシステム利用料を設定するとなったときにどういった水準が納得感を得られるようなものなのかとか、個々の団体の負担に置き換えたときに具体的な負担の程度としてどういった形であれば適切に設定していけるのかとか、それを前提としてのニーズといったところもどうやったら適切に把握していけるのかということも含めてになるのかなと考えてございまして、非常に検討すべき課題も多々あるのかなと思ってございます。
なので、ここは現時点でなかなか早急にというのは難しいのかなというところもありますけれども、その辺りの留意しなければいけないところをしっかり今後見ていきながら、引き続きやり方、在り方につきましては研究が必要なのかなと思っているところでございます。

佐藤座長: ありがとうございます。
そうしたら私から、座長で聞いていいのかというところはありますけれども幾つかお伺いをさせてください。太田委員からコストのお話がありました。僕も、コストモデルはもう少し精緻にしていただいたほうがいい。今回の資料の太田委員への回答のところでも、例えば中長期的には数百円程度まで低下すると書いてあるのですけれども、その根拠がまずあるのかというところが1点目。
あと、コストという観点で言うと、このシステムが導入されても紙ベースの資格確認というのは直ちに廃止できるわけではないというか、そちらのほうがどちらかというと主流になっているとすると、このシステムを入れると結局二重投資になるわけですね。そんなに資格確認の頻度の少ないものであれば、実は紙ベースのままのほうが安く上がる。このシステムを追加する分の費用がかからなくて済むわけですから、その辺りをちゃんと評価されたのか。
それと、これはこの事業の長期的なところに関わってくるのですけれども、紙ベースとこのシステムの二重性が良くないということになったら、紙ベースを仮に廃止する。資格によってはそのほうがいいというものもあるかもしれませんけれども、そうすると、資格を出す機関や資格を見る事業者などのいろいろな方々からすると、紙から電子的なものに変えるときに移行コストがかかるわけですよ。そこのところをちゃんと見ていかないと、デジタル庁としてはいいのかもしれませんが、社会全体としてはむしろコストが上がってしまう。そこも含めていただかないと妥当とは言えないのかなと思っています。
それと、太田委員のところの議論に関わるのですけれども、共通基盤として整備をするというのは確かに聞いていると非常に良いのですけれども、そもそも資格によってニーズが違うのであれば、1つではなくて簡易版とか、松竹梅というグレードを分けるというほうがもしかすると安く上がったかもしれませんし、あとベンダーロックインの観点から言うと、共通基盤というのはベンダーロックインになりやすい。民間だったら実はあまり一点には依存しないのですね。なぜかというと、ベンダーロックインしやすいから。だから、共通基盤というのは確かに短期的にはコストが下がるのですけれども、長期的にはベンダーロックインを起こしやすい。というか、なぜかというと変えるのにコストがすごく大変なので、そこも含めてお考えになっているのか。
正直に言うと、松竹梅に分けてそれぞれに最適なものの発注をかけておいて、何か一個うまくいかなかったときは松竹梅のところを調整するというほうがコストが下がる可能性もあるわけですね。そこのところがやや共通基盤ありきになっているのは、短期的な税金のセーブから言うとそのとおりなのだけれども、技術屋から見るとそんなに簡単ではないよねというところなのですけれども、いかがでしょう。

担当班: ありがとうございます。
最初のコストのところに関しましては、こちらに書かせていただいているものが非常に雑駁な書き方をしてしまってあれなのですけれども、考え方といたしましては、現在想定している128の資格が全部搭載されたということを想定して、その際のことを想定しています。また、令和7年度に実際に実施している調査から、今後、オンライン申請がどれぐらい拡大していくかと、実際128資格が全部登載したときにオンライン申請が足元の状況を踏まえてこれからどれぐらい伸びていくかということを推計した中で、実際に全資格が搭載されたときとその時点でのオンライン申請化率というものを見込み、それを前提として一件数当たりとして出したのがこの数百円程度という額となってございます。なので、全てがオンライン化されているというよりも、一定程度紙が残っているという前提の中での試算ということにはなっている。

佐藤座長: そうなのですけれども、今の数百円というのは一申請当たりのコストなのですけれども、前提として128資格が全部搭載されたらということをおっしゃっていますけれども、コストは申請なので、資格が128なのかは別として、申請数に応じてコストは変わってくるので、登録された資格数というのは実際はあまり関係ないのではないですか。

担当班: そうですね。

佐藤座長: ここは太田先生、佐藤先生の御専門かもしれないですけれども。

佐藤委員: ニーズがどれくらいあるかですね。だから、登録してもほぼ資格確認のニーズがなければ全然進まないし、逆に医師免許などはそうかもしれませんけれども、資格確認が必要でその申請の頻度が高いものはそれが一個入るだけでとてつもなく申請件数がわっと伸びるので、分母が増えるわけです。なので、それは何を入れるか次第かなという気はするのです。

佐藤座長: 少なくとも128の資格を登録したから数百円に下がるというものではないはずですね。それでここの根拠を聞いています。

太田委員: 会計屋として聞きたいのですけれども、これは間接費は入っているのですか。開発コストも入っているのですか。システムを開発したコストの固定費が件数で割られて入っているのか、その分だけを割っているのかで全然意味が違うので。

担当班: 今の申し上げた中では、運用経費。

太田委員: 運用コストの10億円をケースで割っていると。そのシステムをつくるために何百億円かかかる可能性はあると。

担当班: そうですね。先ほどの経費の外になります。

太田委員: 20億毎年かかっているので、全部それを入れると何百億円かになる可能性があると。

担当班: 可能性は。

太田委員: 何百までは行かない、100を超えてくる。

担当班: 少なくとも運用経費の外にいる。

太田委員: それを除いた上で運用コストで申請数を割ると数百円。その開発コストも何年ぐらいで回収するかを考えてのせると、何千円で済むでしょうか。1万円とかになったりしませんか。

担当班: 恐らく数千円というか、今は900円ということでやってございますけれども、万単位ということはないのではないかなと。

太田委員: 万までは行かない。

担当班: ざっと今は。分母が増えた場合ということになるのかと。

太田委員: それは想定した上で、その予算の範囲内でやったほうがいいという判断をされたということですね。いわゆる損益分岐点分析というか、CVP分析をして、固定費を考えて、これは何年で回収できるからやったほうがいいという。

担当班: はい。

太田委員: そう検討されているのであれば、何かそういう資料があると分かりやすいかなと思いました。

佐藤座長: すみません、私の続きの質問は、二重投資の話だったのですけれども。

担当班: 基本的にはオンライン化のほうに利用率が上がってきていただいて、そちらを利用していただくほうが申請者・管理者双方の負担軽減にはなってくるかと思いますけれども、実際には併用されているというところも見られるのが現状ですので、その辺りは今後どの水準までというか。

佐藤座長: 質問の意図は、紙とオンライン両方やると二重投資になるわけですよ。ですから、件数が少ないものであれば紙で十分かもしれないわけですね。今、おっしゃられたように、長期的にはオンライン化に移行することになると、今度は今、紙でやっている事業者さんや紙でやっている個人の方がシステム対応をしなければいけないので、そこは社会として移行コストが生じるわけです。それを含めてもこの事業が得策なのか、お得なのかどうなのかというところです。だから、要するに社会的なコストを算定されていますかということです。

担当班: そこまでは算定できていません。

佐藤座長: そうすると、どちらかというとそんなに頻度の少ない資格だとすると、オンライン化を進めれば進めるほど、それしかなくなってしまったらすごく高コストがかかるのでいいのかなという気はするのですよ。

担当班: ありがとうございます。
実例としましては、実際に去年から一部のこのサービスを利用している資格については紙の窓口とオンラインの窓口を両方持っておくのはコストが要るというところで、オンライン申請対応に伴って一部窓口を縮小しているような団体もございます。デジタルに行く、オンライン化に進むに伴ってこういった移行というところはしっかりさせていくような形になっていかないと、どうしても紙も残ってオンラインも残ったら、御指摘のとおりで二重でコストがかかる現状ですので、ここをしっかり移行させていくというところもしっかりこの取組の中でやっていきたいと考えております。

佐藤座長: 移行させるとなると、今度は業者側や個人に移行コストが生じるのですよ。そこを算定せずにオンライン化はすばらしいとは言えないのですね。

太田委員: これは卑近な例で思い出しました。1年に1回しかやらないことがDXということでシステムになったのですね。ところが、そのシステムが非常に使いにくくて、そのシステムを使い方を思い起こしてマニュアルを読むのに2~3時間かかると。紙だったらただ書いて出すだけだったと。オンライン化することによって膨大なコストが追加でかかる可能性があって、特に利用頻度の低いもので使いにくいシステムだと大変なことになるというのは実際そうで、簡単にできるのであれば、マニュアルを見なくてもすぐできるようなものであればいいのですけれども、結構望んだボタンがどこにあるのかを調べるだけで10分、15分かかるみたいなシステムだと、非常に社会的コストを上げてしまう可能性があると思います。それは一ユーザー側として、特に頻度の低いものは1年後にやり方を忘れてしまいますからね。

担当班: 対象資格を今は128ということでやってございますけれども、さらに今後、実際どういった資格を仮に追加していくのかという際には、御指摘のあったようなオンライン化をすることによるメリットでありますとか、そういったことを実際の対移行コストというところも十分踏まえたところで、無闇な形ではなく対象拡大の検討の際にも留意していく必要があるのかなとは、今後の対応でございますけれども思っているところです。

中空委員: 違う質問をしていいですか。

佐藤座長: どうぞ。

中空委員: 就職先としてお医者さんが病院に行ったり、学校の先生がやったりするときに、資格というのは何らかの形で見せているのですか。

担当班: はい。資格証の写しをしっかり添付して。

中空委員: さっき御紹介があったのは、虚偽の紙が出ているということなのですか。

担当班: こちらの資料で共有させていただいている、恐らく何らかの理由によって。

中空委員: うそで出ているということなのですね。

担当班: 先ほど言った、デジタル資格者証で検証すると無効ですという。

中空委員: 病院も学校も、証明書を必要としている人たちがいるということですね。間違ったものを見つけているから、医者資格がないのにがんをやった人がいたということですね。

担当班: はい。

中空委員: ということは、やはりこれがあってデジタルにすることにメリットはあるわけですよ。うそがつけなくなるということですね。

担当班: おっしゃるとおりです。

中空委員: そうしたら、病院だって学校だって変なことに絡まれたくないとなったら、これを登録してくださいということがきちんと義務化されてニーズが出てくるということになると思うのですけれども、こういう方向に行くのでしょうか。だとすると、さっき佐藤座長が言ったような二重投資というのが本当に移行しなければいけないという話になっていくのではないかと推察したのですが。

担当班: 方向性としては御指摘のとおりではございます。
一方で、我々が持っているこの仕組みというのがどうしてもデジタル庁が運用している仕組みになりまして、医師免許であれば医師法を所管する省庁、厚労省ですけれども、それぞれのところとしっかり協議をして、必要な法令改正というところにまで踏み込んでこのデジタル化を進めていかないとなかなか実際に、我々は仕組みとしては出すのだけれども、これを使って。

中空委員: それはできていないということなのですか。

担当班: それはこれから。一部の資格ではできているのですけれども、これにしっかり取り組むというところがこのオンライン・デジタル化の取組。

中空委員: なるほど。

佐藤座長: 中空委員、その医師などの偽物は、勤務医の場合は結構同僚にすぐ分かって、問題が起きるのは開業医なのですよ。開業医は意外と誰がチェックするのというところがあって。

中空委員: でも、がんの手術というのはさすがに大学病院でしょう。

佐藤座長: そうなのだと思いたいのだけれども、個人の外科のところもあったりするので。

中空委員: 本当ですか。

佐藤委員: お医者さん1人でやっているようなところも、外科医だけれども開業医というのはいらっしゃるので、そこが何とも言えないのですよ。オンラインにしたからといって偽の者が全部見つかるとも言えないというのが実情。
すみません、僕が言う説明ではなかったのですけれども、では、そろそろ取りまとめを。

陶山企画官: そうですね、ありがとうございます。
そうしましたら、先ほどと同様に委員の皆様方から最終的な御意見を頂戴したいと考えております。また50音順で大変恐縮でございますけれども、岩﨑委員、太田委員、それから佐藤主光委員、中空委員の順番で最終意見を述べていただければと存じます。

岩﨑委員: ありがとうございました。
幾つか課題があるところは順次解決していければよいのかなと思いますけれども、デジタル庁が目指してこられているデジタルファーストと、利用者目線で効率的にデジタル化することも大事な視点かなと思っています。デジタル政府の視点から言えば、利用率が少ないところにコストをかけていくことのメリットとデメリットのバランスをどのように考えていくかというところだと思います。
コストという面では、このシステムをつくることによって大幅に削減できるという点、資格保有者のデジタル化による利便性の向上、医療・介護サービスなど公共サービスの質の向上、有事(・非平時)の際の専門人材(・エッセンシャルワーカー)の把握はこのシステムの意義といえると思います。特に緊急事態で、(必要なエッセンシャルワーカーが)どこにいるかという動員確保も有意義であると思いますので、その点も踏まえて総合的に進めていただきたいなと思います。
以上です。

陶山企画官: ありがとうございます。
それでは、太田委員、よろしくお願いいたします。

太田委員: 調達の競争性が今後確保されるという話ですので、そちらで価格が下がっていく圧力があるかと思いますが、例えば一者応札であれば、原価の中身を調べた上で、場合によって原価監査みたいなものをかけるという形、どうしても一者応札になるような防衛装備品などはそういう形で調べていたりするので、恐らく公共工事なども単価の表があったりすると思いますので、そういう形で何らかのコストを下げる仕組みを考えていただくのがいいのではないかと思います。
あとは申請があって何かを出すという形とか、あるいは人数によってコストが決まってくると思うので、何がコストを決めるのかという分析をもっと進めていただくのがいいのではないかと思いました。
以上です。

陶山企画官: ありがとうございます。
続いて、佐藤主光委員、よろしくお願いいたします。

佐藤委員: 重複しない範囲で、申請や利用の実態をちゃんと把握されたほうがよくて、申請や利用頻度の高い資格とそうでもない資格というのがあるはずなので、とすれば、できるだけ利用頻度の高いところからオンライン化という形で進めていくのが本来は望ましいはずですね。なので、その辺りをちゃんと見ておいたほうがいいかなというのと、それから先ほどの二重投資の話があるので、実際こういう形でオンライン化したとして、では紙ベースのほうはどうなったのかというところ、そこに二重投資が残っていないかどうかというところも恐らくはそれぞれ確認していくという作業があっていいのかなと思いました。
取りあえず私からは以上です。

陶山企画官: ありがとうございます。
それでは、中空委員、よろしくお願いいたします。

中空委員: 先ほどの自分の意見も、あとはほかの先生方とも重複するところはあるのですけれども、最後なのでまとめ3点ということでさせていただきます。
1つ目は、ニーズのあるものから進めていただく必要があるということ。
2点目としては、二重投資にならないよう、デジタル資格が優先して使われるように持っていっていただければなと思います。
3点目は、その上でも、ちょっと値段は高過ぎる気がしましたので、効率的に行っていただくことが肝要かと思います。
以上です。

佐藤座長: ありがとうございます。
それでは、委員の皆様の意見も踏まえまして私から取りまとめをさせていただきます。
取りまとめの意見の冒頭で、岩﨑委員からデジタルファーストということを言っていただいて、デジタル庁ですのでデジタル化を進めるということは是にしないといけないところがあって、これは大切なところだと思っております。
一方で、岩﨑委員、ほかの委員からもありましたけれども、資格によって利用率が違うというのもありました。ここに関しては、最初の議論で中空委員から資格の選び方というところの質問がありました。資格によってオンライン化をするニーズというのはやはり違ってくるので、ニーズのあるものから進めていただくことが大切で、やや今の資格の選び方というのはやれるものからやっているという印象は持たざるを得ないところがある。そこは精査をしていただいたほうがいいのかなと思っています。それに関しては佐藤委員からも取りまとめの意見で同様なことをいただいているという認識でおります。
あと、岩﨑委員から、利用料に関しては人口減に関わる。これが減っていくときにどうなるかというところも非常に重要な論点だと思いますので、原課のほうで検討いただければと思っています。
あと、コストモデルの話を太田委員と私から指摘させていただきましたけれども、コストモデルが正直に言うと精緻とは言えないところがあって、もう少しいろいろな資格があって、それによってやや必要となる情報というのは違ってくるわけです。そうすると、当然資格によってかかるコストも違ってくるし、あと申請の件数に関しても、それが多いか少ないかによってかかるコストが変わってくるわけなので、もう少しざっくりと128件資格登録されればこんなに下がりますとかではなくて、資格を幾つかにグループ分けして、どういうシステム上の手間がかかるのかという、その上で大体価格を想定した上で、その資格が何件あるか、さらに大切なのは、各グループ分けした資格に対して申請件数がどれぐらいあるのかという観点から、開発費と運用費に関して両方からどのぐらいのコストが実際かかるのかというのを見せていっていただかないと困るのかなという気がしています。
あとは二重投資のところでございますけれども、ここはニーズがあるものであればオンラインに移行すればいいと思うのですけれども、さほど資格確認がめったに起きないようなものであれば、私自身としても紙で残しておいても全然問題ない気がしていて、そこも含めてどういうものをオンラインにさせる、そのときに一時的に二重投資を想定されるのか、そうではなくそれは全部オンラインに移行するのだという辺りのロードマップを見せていただかないと、二重投資をする期間というのが見えないと、実際に社会全体としてどのぐらいコストがかかるのか分からなくなります。特にオンライン化をしたときにはそれに関わる個人や事業者というのは移行コストが生じますので、そこの部分もちゃんとどのぐらいかかるのかというのはめどといいましょうか、予測をしていただかないと、事業としてというか、事業の社会的な妥当性というのは見えないのかなと思っております。
大体ざっくり皆さんの御意見をまとめたつもりなのですけれども、何か追加することなどはありますでしょうか。忘れていることなどは大丈夫でしょうか。
では、大丈夫ということにさせていただきます。
それでは、皆さん異存がなかったということなので、これで国家資格等情報連携・活用システムに関しては終わりにさせていただいて、今の取りまとめで事務局と一緒に作らせていただきます。御担当の方、どうもありがとうございました。
では、本日の2つの事業が両方とも終わりましたので、司会を事務局に返したいと思います。よろしくお願いいたします。

陶山企画官: ありがとうございました。
佐藤座長、委員の皆様方、活発な御議論をどうもありがとうございました。取りまとめていただきました御意見や議事録につきましては、委員の皆様に御確認いただいた上でデジタル庁のウェブサイトにて公表させていただきたいと存じます。
以上をもちまして、令和8年デジタル庁政策評価・行政事業レビュー公開プロセスを終了いたします。本日はどうもありがとうございました。