古川大臣記者会見(令和8年10月9日)
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古川デジタル大臣記者会見要旨
(令和8年10月9日(金) 9時18分から9時30分まで 於:衆・本会議場中庭側)
1. 発言要旨
科学技術政策担当大臣として報告いたします。本年のノーベル化学賞を、東京理科大学の硤合憲三名誉教授が受賞されることになりました。硤合先生には、心からの敬意と祝意を表します。一昨日の夜に、私から硤合先生に電話で直接祝意をお伝えさせていただきました。その際、先生から、今回の研究が日本国内で行われたものであるとお聞きしました。我が国発の研究成果が国際的に高く評価されたことを大変嬉しく、誇らしく感じております。
また、この度の受賞は、長年にわたる日本における研究活動と卓越した学術的成果が高く評価されたものであり、我が国にとって大きな励みとなるものです。若い世代の方々に夢や希望を与えるとともに、新しい課題に挑戦する意欲を高める契機になることを期待しております。
政府におきましては、硤合先生が長年取り組んでこられた不斉自己触媒反応に関する研究に対し、これまで科学研究費助成事業、いわゆる科研費等により支援をしてまいりました。先生の研究成果は、医薬品などの有用な化合物を選択的に合成する技術の発展に寄与するのみならず、「生命を構成する分子が、なぜ一方の鏡像体に偏っているのか」という、生命の起源に関わる根源的な問いの解明にもつながる大変興味深いものと受け止めております。
今後も、我が国から優れた科学技術・イノベーションの成果が創出されるように、第7期「科学技術・イノベーション基本計画」に基づきまして、研究者の育成、研究環境の整備及び必要な予算の確保に、関係府省一丸となって取り組んでまいります。
科学技術政策担当大臣として重ねて報告いたします。本日、第13回日英科学技術協力合同委員会に、マクドナルド英国科学・イノベーション・投資大臣、関文部科学大臣と共に出席を予定しております。
当該委員会が、日英間のAI、量子、宇宙等、様々な分野における具体的な協力の推進や、科学技術協力の基盤を一層強固にするための意見交換の場となることを期待しております。
また、委員会の開催に先立ち、昨日、マクドナルド大臣と意見交換を行いました。私からは、共通の価値観を有する英国との間での連携を一層深めていきたい旨を伝えるとともに、AIガバナンスや重要技術育成に関する取組について説明をいたしました。マクドナルド大臣からは、AIに関する英国の取組を御紹介いただくとともに、信頼できるパートナーとして、今後も日英間の科学技術分野の協力を発展させていきたい旨の御発言がありました。
引き続き、両国の関係強化に向けて取り組んでまいります。
サイバー安全保障担当大臣及び個人情報保護委員会の事務を担当する大臣として申し上げます。現在、分野を問わず事業者、団体等を狙ったサイバー攻撃により個人情報などが漏えいする事案が相次いでおり、その対策が急務となっております。
このため、今週6日に、私からまずは二次被害を防止する観点から、国民の皆様に向けて直ちに取り組んでいただきたい事項をお示し申し上げました。
また、昨日開催いたしました関係省庁会議の議論を踏まえまして、本日、個人情報を取り扱う事業者等の皆さんに対して、注意喚起を発出いたします。
具体的には、迅速な脆弱性対策、多要素認証などの認証機能の強化、漏えいした情報の悪用を防止する対策等について、委託先も含めて対策の強化を要請する予定でございます。
個人情報保護委員会においては、10月7日に、個人情報取扱事業者の皆様に対しまして、特に漏えい等が生じた場合に、国民の権利利益の侵害の蓋然性が高い個人情報を保有する事業者において、それぞれの業務実態に即した個人情報等の適正な安全管理措置をとるよう、注意喚起を行っております。また、個人情報保護委員会では、従来、不正アクセスによる個人データ漏えい防止のため注意喚起を公表しておりましたけれども、近年発生した漏えい事案を踏まえ、原因や対策事例を取りまとめ、当該注意喚起をアップデートしたものを公表しております。
個人情報取扱事業者の皆様におかれましては、こうした個人情報保護委員会からの注意喚起なども参考にして、情報システムへのアクセス制御、外部からの不正アクセスの防止等の個人データの安全管理措置や、不要となった個人データの消去等の適切な措置をとっていただくようお願い申し上げます。
個人情報保護委員会からは、各府省庁に対しても、以上のような取組の広報・啓発に協力していただくよう依頼しております。サイバー攻撃の手口は日々巧妙化しており、被害を防ぐための対策もアップデートが必要であります。被害の防止に向けた取組への御協力と御理解をよろしくお願い申し上げます。
2. 質疑応答
(問)ノーベル賞関係で質問をさせていただきます。基礎研究は継続的な支援が重要とされています。一方で、基礎研究が国民から支持を受けるにはどうすればよいかという取組について聞かせてください。
(答)基礎研究は、その成果が直ちに社会に還元されるというわけではございませんが、その成果が将来社会を大きく変えていくという重要な基盤でございまして、長年の支援が必要だと感じております。硤合名誉教授の御研究も、これは日本学術振興会による科研費が長年基盤研究として支援させていただいたというものでございまして、こういったものを、やはり特に若い研究者が長い間腰を据えて研究ができる環境を長期的に支えていくことが重要だと考えております。ただ、これは国民の皆様から集めさせていただいた税金等が用いられているわけでございますから、やはりそういった基礎研究の成果が将来どうやってこの社会を変えていくか、今の国民生活の課題をどのように変える可能性があるか、こういうことを分かりやすく国民の皆様に発信していただく、このことが是非とも必要だと考えております。今後も、国民の皆様にしっかり評価していただけるような基礎研究、こうしたものを目指していくべきだと考えております。
(問)一連の不正アクセス事案で、通信など基幹インフラに近い企業にも被害が広がっていると思います。サイバー対処能力強化法では、報告義務の対象であるとか、官民連携協議会の対象企業を基幹インフラに限っていますけども、これから他の企業に拡大していくお考えはありますでしょうか。
(答)現在、御指摘のように基幹インフラ事業者ではなくて、その他の重要インフラ事業者、そうしたものへの攻撃というものが起きている状況、これはそのとおりであります。その対策をどうしていくかということでございますけれども、昨日、関係府省の横断的な会議を行いまして、その関連府省に今までお願いしていた情報収集、それを集約し、共有したところでございます。具体的には、迅速な脆弱性対策、多要素認証などの認証機能の強化、漏えいした情報の悪用を防止する対策等について、これを再度、委託先も含めて対策の強化をお願いする、これがやはり一番重要だと思っております。この点を含めて基幹インフラ事業者の皆様だけではなく、重要インフラ事業者の皆様方にも、是非こうした対策の強化をお願いしたいと思っております
(問)今日発出される不正アクセスに対する注意喚起の件ですけども、これは政府の主体はどこなのか、例えば、国家サイバー統括室が主体となって発出するのか、デジタル庁が主体となるのか。それをどのように事業者に伝えていくのか、例えば、関係省庁、総務省や経産省が伝えていくのか、何かどこかのサイトにそういう声明文のようなものを告知するのか、そういう手段について教えてください。
(答)これは国家サイバー統括室として、昨日知見を各省から集めたものをここで発出するということになるわけですけれども、政府一丸となって対応していくことで、各省の皆様にも御協力いただくことになっております。各省それぞれその業態に応じてお伝えの仕方はあると思っております。先ほども申し上げました主要な対策というものはもう一度確認をしていただくと、このことを広く事業者の皆様方にお願いをしたい。そのためにも、しっかり省庁が連携して頑張っていきたいと思っております。
(問)サイバー攻撃に対してそもそも論なのですけども、昨日にもローソンであったりとか、ビッグエコーであったりとか、割と消費者に近い企業の個人情報流出が相次いでいますけども、こういった現状をどう捉えていらっしゃっていて、また、AIが使われているという指摘をする専門家もいらっしゃいますけども、その辺りのお考えをいただけますか。
(答)とにかくこの一連のサイバー攻撃については、大変深刻に受け止めております。これは本当に一刻も早く対策を練らなければいけない、毎日、我々、大変緊張感を持って対応しているところであります。しかしながら、なかなか事案の解明が進んでいない状況でございまして、御指摘のようなAIが使用されたか否かを含めて、今現在、事案を検討中というところでございます。
(以上)