松本大臣記者会見(令和8年5月12日)

松本デジタル大臣記者会見要旨

(令和8年5月12日(火) 8時33分から8時42分まで 於:参・本会議場中庭側)

1. 発言要旨

私、5月3日から6日まで、ベルギーのブリュッセルに出張してまいりました。
まず、第4回日EUデジタルパートナーシップ閣僚級会合、これに出てまいりました。林総務大臣と、それから越智経済産業大臣政務官とともに、日本側の共同議長を務めさせていただいております。
この会合では、DFFTの実装やユースケースの創出に向けた対話の枠組として、今後、「日EUデータ戦略ワーキンググループ」を新たに設置する決定をしたわけです。それから同時に、我々デジタル庁が推進するガバメントAI「源内」、源内という言葉はおそらく言っても通じないのでガバメントAIという言葉だけにとどめましたが、これを紹介しまして、今後、このガバメントAIの考え方等々、グローバルサウス諸国、特にASEANをターゲットにして展開していく考えも同時に伝えさせていただきました。さらに、日本でのAIサミット、これの開催は総理も非常に熱望されておりますので、これの実現に向けて、EUの協力をいただけるように要請をしてきたところでございます。
それから、この閣僚級会合に先立ちまして、EUのヴィルックネン欧州委員会上級副委員長と意見交換を行いました。ここでは、デジタル分野において日本とEUが「第三極」として協力関係を具体化していこうということで意見が一致したところです。「第三極」というのは、当然デジタルの分野においては、クラウドサービスなりAIのサービスなり、米中がだいたい二大国として存在している中で、我々日本とそしてEUは、第三極としてのあり方というものをしっかり固めていこうではないかということを、私の方からお話をさせていただき、ヴィルックネン上級副委員長もご理解しているという状況でございます。
それからもう1つ、日ベルギーの外交関係樹立160周年を迎えまして、ベルギー政府のペテヒェム副首相兼予算・行政簡素化担当大臣と会談しまして、デジタル庁とベルギー政府BOSAとの間でのデジタル分野における協力覚書を締結してまいりました。
これらのことを通じて、特に産業界の方々に多く意見を聞いて、特に日EUデータ戦略ワーキンググループ、ここに産業界の方が、日本の産業それから欧州の産業、どんどん中に入ってきて意見を交わすということをしていきたいと思っております。

先ほど閣僚懇談会におきまして、高市総理の方から、フロンティアAIモデルによるサイバーセキュリティ性能が向上する中、我が国のサイバーセキュリティが確保されるように重要インフラ事業者等への対応と、それからセキュリティの脆弱性の発見、修正等の対応の双方の観点から、政府全体で対応するために、サイバー安全保障担当大臣の私を中心にして、早急に具体化し、実施するようにとの指示がありました。
今、この問題は喫緊の課題だと思っております。自民党と、それから関係省庁とも良く連携しながら、政府として対策パッケージを速やかにとりまとめたいと思っております。

2. 質疑応答

(問)2点目でおっしゃっていらっしゃいましたフロンティアAIについてお尋ねしたいと思います。改めて今回の指示を出された背景といたしまして、アメリカのアンソロピック社が開発しているミュトスの件もあると思いますけれども、その意義についてお尋ねしたいということと、報道によりますと、今後関係省庁による会議体も結成されるということなのですが、その事実関係もお尋ねしたいと思います。

(答)ミュトスが非常に高性能で、実に短期間にいろいろなシステムの脆弱性を見つけるAIであるということは承知をしております。問題なのは、それが悪用されて、脆弱性を我々が知らない間に発見されて、そこからいろいろ侵入されるということは避けなければいけませんので、これに対応するためにどうしたらいいかということ、手元に実はそのミュトスがありませんから、では、無い段階においてそういったリスクをどうやって回避していくかということが重要になりますし、今回の対策についてもそういったことを前提に、ミュトスが無いということを前提に対策を進めなければいけないと思っております。既にNCO、国家サイバー統括室を中心に作業は進めておりますので、また時期が来ればしっかり、そんなに遠くない時期ですけども、早く対策をオープンにしていきたいと思っております。

(問)関連してなのですが、先ほどNCOを中心にという話がございましたが、金融庁でも話を進めていらっしゃると思うのですけれども、そういう重要インフラ、金融機関も入ってくると思いますが、全てをNCOを中心とした体制にしていくのでしょうか。

(答)差し当たり金融庁の方は急がなければいけないということで、金融庁の中でメガバンクも中心とした進め方をやっていると思いますが、やることはそんなに変わらないと思いますけれども、最終的にはNCOを中心にして各重要インフラ、基幹インフラの方に対策を提示し、実行していただくということになろうかと思います。

(問)もう1点だけ関連してなのですけれども。ミュトスが今現状使えない状況という話でございましたが、日本政府として、アメリカ政権は今ベッセント氏も来日しているところでございますけれども、使用に関して交渉しているということはございますでしょうか。

(答)詳細は差し控えますけれども、この問題が出てすぐ後からアメリカの方とは意見交換はしております。

(問)関連で、近く会議体を開くという方針だと思うのですけども、近くとはどれぐらいのイメージで。

(答)近くです。対策の中身については、先ほど申しましたようにミュトス手元にありませんから、やれることというのは、基本的なことをしっかりやっていくということに尽きると思います。これについては、私が日EUの会議等々でもいろいろと意見交換しましたけれども、ヨーロッパの人たちは基本的に同じ考えですね。手元に無いのだから今までやることをきっちりやるということが一番大事だよねという考え方については共有できているかと思います。

(以上)